木村政雄の私的ヒストリー

HISTORY

第話

 そんな中、フジテレビが「11PM」の対抗番組として創った「ナイトショー」の後続番組、「トゥモロー」を止めることになり、それまで火曜日分だけを制作していたKTVが、ローカルで独自に「ナイトパンチ」という深夜番組を立ち上げることになりました。最初は金曜日の生放送で、仁鶴さんがメインで、冒頭の仁鶴さんの一人喋り「パンチDEトピックリー」や、ギャングの親分アルカポネに扮した仁鶴さんが、子分役のコメディNo1・カウスボタン・ノックさん・上岡さんたちと絡む大喜利風のやり取りが人気を呼びました。最後に坂田さんが由美かおるさんのお尻を撫でて、頭を叩かれて落ちになるというパターンが多かったように思いますが、この番組が好評だったのでもう1曜日、木曜にも創ろうということになりました。メインは西川さんと三枝さん、単なる新人マネージャーに過ぎなかった私も、栂井プロデューサーや村上ディレクターの配慮で毎回企画会議に参加させていただいて、本当に思い入れの強い番組になりました。西川さん、三枝さん共に力を合わせて、「金曜日に負けないように一緒に頑張ろう」という意識の方が強かったように思えました。

 後にこの番組のコーナー企画「パンチDEデート」が独立して、最高視聴率44.9%を稼ぐお化け番組になったのですから驚きです。この番組には他にカウス・ボタンの2人が仕切る「町で見かけたカワイ子ちゃん」や加茂さくらさんのコーナーや、日本デビューしたばかりの欧陽菲菲のエンディング曲「雨の御堂筋」の他に、 3〜4人の素人さんに30秒間好きなことを喋らせる、「パンチDE一言」という3分間くらいのミニコーナーがありました。もちろん生放送ですから、放送事故につながる事態は避けなくてはなりません。コメント内容を事前にチェックはするのですが、そのせいか否か、いまいち話される内容にパンチがないように思い、コーナーの最後に相棒の生恵幸子師匠が病気療養中の「人生幸朗師匠に出てもらっては?」という提案をしてみました。人生幸朗・生恵幸子さんといえば、吉本の漫才師の中では島田洋介・今喜多代さんと並ぶ大師匠です。どちらかというと温厚な洋介・喜多代さんに比べ、うるさ型でも通っていました。誰もが敬遠する難しいこの人に、「若者向けの深夜の生番組、しかも持ち時間30秒から1分で!!」なんて、とても言えたものではありません。でも提案をしたのは自分です、ここは意を奮ってお願いするしかありません。思い切って楽屋を訪ね「帰れ!」と言われるのを覚悟で切り出してみることにました。さて!その結果は、次回ということで…

パンチDEデートのTシャツ

 

欧陽菲菲さんの「雨の御堂筋」